プレーリーランドへの道

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テキサスの反ICE活動家検挙が示す弾圧強化のパターン

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7月4日、およそ12人がプレーリーランド収容所でのデモに参加した。この施設は国外追放手続き中の移民を収監する施設である。警察が対応した際、銃撃が発生し、警官が1名負傷したと報じられている。今日、19人――その一部は明らかにデモに参加しておらず、プレーリーランド収容所近くに足を踏み入れたことすらなかった――が、「テロへの物的支援の提供」・暴動・爆発物所持・銃器所持・連邦職員殺害未遂などの罪に問われている。その内18人が現在も拘留されたままである。

検察は、デモ参加者だけでなく、標的と見なし得た者なら誰でも――逮捕者のパートナーや支援委員会のメンバーすらも――犯罪計画に関与したかのように仕立て上げようとしている。明白な虚偽情報の流布がトランプ政権とその支持者達の常套手段であることを考えれば、連邦当局と右翼メディアがプレーリーランドの被告達について流布している疑惑の少なくとも一部には、何の事実的根拠もない可能性が高い。

この事件は、抗議活動を犯罪化し、人々が移民や被告との連帯活動を組織することを萎縮させる前例を作ろうとするものである。2月17日には、被告9人の裁判の陪審員選定が始まる。

この記事では、この事件が全国の人々にとってどのような意味を持つのか考察する。

支援活動での横断幕。


弾圧と抵抗

2020年5月のジョージ・フロイド殺害事件に対する激しい抗議活動の最中、警察は数千人を逮捕した。数十万人が保釈基金に寄付することで応えた。夏の終わりまでに、ミネアポリス・フリーダム基金にはおよそ4千万ドルが集まった。他の連帯グループも更に数百万ドル以上を集めた。

同時に、拘置所の外で夜通しの集会が自然発生的に生まれ、支援者達は釈放された人達にハグやタバコ、そして自宅への送迎を提供した。抗議活動は全国へと広がり、国家の弾圧戦略は場当たり的対応に崩れ落ちた。事務員が報告書を誤ってファイリングし、遅延が重なり、裁判所は数千件の訴追を棄却した。国家は退却した。

過去十年間、草の根運動は、警察署や移民執行局から大学行政に至るまで、既存権力構造を揺るがし得ると証明した。自らの支配が脅かされる理由がなければ、いかなる機関も活動家にテロ・陰謀・組織犯罪の容疑をかける必要はない。米国政府が世界的支配を維持するために非合法の戦争・空爆・拉致に訴えているように、法執行機関もまた、国内の抗議運動を弾圧するために常軌を逸した、あるいは犯罪的手段の行使に次第に傾いている。これは恐るべき事態だが、同時に、こうした運動が有効であることの証左でもある。政府の絶望は民衆抵抗の帰結である。数百万人の人々の闘いは、現実の変革をもたらす可能性を秘めている。

過去数十年を振り返れば、この構図は至る所に現れている。様々なコミュニティが国家の攻撃に抗して立ち向かっているのだ。

しかし、もう一つの構図もある。

人々が弾圧に抗わなかったら、何が起こるだろうか?答えを知るには、テキサス州北部で19人を対象に進められている現在の裁判を見るだけで十分だ。彼等は、2025年7月4日にテキサス州アルバラードのプレーリーランド収容所の外で行われたデモへの関与を理由に、連邦政府および州政府の双方から起訴されている。この裁判を巡る沈黙の中で、連邦当局は益々無法な行為を押し通そうとしている。この無抵抗につけ込み、危険な新たな前例を作ろうとしているのだ。

この裁判は数十年にわたるキャンペーンの戦略的激化を象徴している。それは、国家による弾圧の拡大・異論の犯罪化・草の根運動への全面的攻撃の土台を築くことを目指している。

非協力的なプレーリーランドの被告達を支援するには、こちら。今も収監されている2020年のジョージ・フロイド叛逆者達を支援するには、こちら

ノイズデモ

2025年1月20日、第2期就任初日に、ドナルド・トランプは移民を恐怖に陥れるための複数の大統領令に署名した。これらの命令は、米国の国境戦略の所管を国防総省に移すと同時に、合法的居住権への道を大幅に制限した。政府は複数の外国の麻薬密輸業者を「外国のテロ組織」と指定し、移民受け入れ枠を大幅に削減した。

それ以来の1年間、国土安全保障省や税関・国境警備局、その他の連邦捜査官達が目出し帽を被り、米国各地の都市を徘徊し、人々を無差別に拉致している。彼等は地元当局や捜査官と連携し、職場・教会・学校・クリニック・農場・病院を次々と襲撃している。公然と脅迫や暴力を行い、車の窓を叩き割り、両親から子どもを奪い、スクールバスを止めている。移民当局は以前から国境で同様の手口を用いてきたが、新たな戦略は全国で移民を公然と恐怖に陥れることに重点を置いており、その結果、多くの人々が「自主的国外退去」に追い込まれている。「自主的国外退去」とは、恐怖のあまり国を離れることを指す公式の婉曲表現である。当局はまた、こうした追い詰められたコミュニティを支援する人々を犯罪化し始めている。

2025年7月4日、テキサス州アルバラードの警察は、プレーリーランド収容所付近で9人を逮捕した。7月7日に提出された刑事告訴状によれば、FBI特別捜査官クラーク・ウィソーンは、施設外に十数人の抗議者が集まり、花火を打ち上げたり、車両を損壊したりしたと主張している。ウィソーンは更に、警察が到着した際、「1人から2人の」銃撃者が何十発も発砲し、そのうちの1発が警官の首に当たったと述べた。しかし、その後この主張を修正し、発砲者は1人だけで、発砲数もはるかに少なく、現場で見つかった薬莢は合計11発だったと述べた。また警察は、撃たれた警官の「怪我」は命にかかわるものではなく、数時間後には退院したと明らかにした。裁判所は、この負傷に関する医療記録を未だ公開していない。

その後、警察は逮捕者に関係する9軒の住宅を家宅捜索し、容疑者1人の追跡を開始した。7月10日までに、ベンジャミン・ソングがAR-15で警察に発砲した容疑で逮捕された。更に家宅捜索が続き、抗議活動に関連して少なくとも20軒の住宅が標的となった。

2025年9月22日、ドナルド・トランプは“Designating Antifa as a Domestic Terrorist Organization“という題の行政命令に署名した。技術的に言えば、米国法にはそのような指定は存在しない。この行政命令に従い、連邦捜査官は戸別に押し掛け、家宅捜索を行い、全国の人々を標的とした一斉捜査を開始した。9月25日に発令された国家大統領覚書7号(NSPM-7)は、法執行機関に対し「組織的暴力・暴力による威嚇・権利に対する陰謀・民主社会の機能を妨害するその他の行為を促進するネットワーク・団体・組織を解散させ、根絶せよ」と命じている。

政府は繰り返しプレーリーランド事件を持ち出し、より広範な弾圧を正当化している。当局は、アルバラードでのデモを巡る出来事が米国の存亡に関わる脅威に当たると主張した。彼等はこの事件を利用して、全国の抗議運動を一層犯罪化しようとしているのだ。

プレーリーランド収容所の内部。

ジョージ・フロイド叛乱の余波

プレーリーランド事件がどのようにして可能となったのかを理解するには、その前の数年間を振り返り、ジョージ・フロイド蜂起後に弾圧がどのように変容していったのかを見る必要がある。

政府は2020年の叛乱を露骨な武力で阻止しようとしたが、失敗した。その後、叛乱に参加した人口層を順番に狙い撃ちしようとした。この蜂起の後の6年間、連邦・州・自治体当局は、人種カテゴリーに押し込められたティーンエイジャーと若者・アナキスト・保釈基金・反戦活動家・移民・「反ファシスト」・ジェンダー非順応者を様々な手段で壊滅させようとしてきた。テキサスでの弾圧を文脈の中で捉えるためには、このパターンを再検討しなければならない。

自動車サブカルチャーの弾圧

国家は周縁化された集団を実験台とし、その手法を適用可能なあらゆる領域へと拡大していく。

2020年に至る数年間、路上占拠やレースを軸とする若者の自動車サブカルチャーが全国へと広がった。このサブカルチャーの参加者は主として黒人やラティーノの若い男性達で、自分達の共同的・非営利のイベントに干渉する警察と繰り返し衝突していた。

2020年のジョージ・フロイド暴動の最中、このサブカルチャーは抗議活動インフラにおいて幾度も決定的な役割を担った。参加者達は道路を封鎖し、大規模な車列を組織し、大都市圏での迅速な移動を可能にし、騒乱を都心部の遥か外側へと拡散させた。抗議活動が沈静化するに連れ、数百万人が「抗議者」を守るために立ち上がったが、「ドラッグレーサー」を擁護する者はほとんどいなかった。両者が重なっていた時でさえも。

このサブカルチャーを擁護しなかったことが重大な結果をもたらしている。

過去5年間、全国の警察署は専用の「ストリートレーシング」対策班を設置してきた。路上占拠シーンの弾圧によって、数千人の若者――その多くは2020年の抗議活動に関与していた――が刑事拘禁システムへと引きずり込まれたが、世論の反発は殆ど起きなかった。この手法を用い、国家は交通安全と公共秩序を隠れ蓑に、大衆監視と犯罪化のモデルを試験導入することに成功した。2025年までに、「自動ナンバープレート読み取り装置」は移民や中絶希望者を追跡するようになった。ストリートレーサーへの取り締まりとして始まったものが、遂にはあらゆる人を監視するインフラへと変貌したのである。

2025年7月4日、プレーリーランド施設のデモで残されたとされる落書き。

抗議運動の標的化

2020年以降、米国の大規模な抗議運動は全て、警察暴力と政治的動機による起訴に直面してきた。新たな形の嫌がらせ・脅迫・起訴は、政府が意味ある異議申し立てを全て弾圧しようとしていることを示唆している。

森林の防衛、ストップ・コップ・シティ

2021年から2024年にかけて、当局はジョージア州アトランタに警察軍事化施設を強行設置する動きに抵抗する大衆的直接行動運動を弾圧しようとした。勇気ある抗議者達が「コップ・シティ」建設に反対する中、警察は家宅捜索を行い、住民投票を妨害し、政府ウェブサイトの署名者の個人情報を晒し、数十人の抗議者を「国内テロリズム」で起訴し、保釈基金の運営者と他の58人の逮捕者を組織犯罪で起訴した。警察は抗議者の1人、マヌエル・エステバン・「トルトゥギータ」・パエス・テランを殺害した。

長年、連邦当局は抗議運動に対してこうした罪状を適用する根拠を創り上げようとしてきた。しかし、運動に対する強力な支援と連帯活動、そしてアトランタにおける地方当局の無能さ故に、国家にとってこの戦略は上手くいっていない。100人以上に重罪を、61人にRICO法違反を課したにもかかわらず、政府が要請した他の被告に関する警察への協力を誰一人として受け入れなかったのである。

しかし、こうした暴力と威圧は「コップ・シティ」プロジェクトへの抵抗を阻んだ。警察の暴力・司法による嫌がらせ・懲罰的起訴を使って強力な社会運動を抑え込む、これが当局の主目的だったのだ。

ガザ連帯テント村

2024年春、米国が支援するガザ侵攻に対し、全米で抗議活動が勃発した。イスラエル軍はガザでパレスチナ人に対する組織的な大量虐殺を遂行していた。学生と地域住民は抗議キャンプをコロンビア大学に設置した。人々が集まり、全国のキャンパスで同様の抗議キャンプの設置が試みられた。これに対し警察は、催涙ガス、ペッパーボール、閃光手榴弾、テーザー銃などの暴力手段を用いて、ガザ連帯テント村に参加した学生達を繰り返し攻撃した。

その年の秋、米国政府とカナダ政府は、パレスチナ解放人民戦線との関わりを理由に、サミドゥン・パレスチナ囚人連帯ネットワークを「テロ組織」に指定した。米国政府は、サミドゥンの財政的スポンサーであるアライアンス・フォー・グローバル・ジャスティスを「偽装慈善団体」を運営していると非難した。これは、コップ・シティRICO事件で標的となったアトランタ連帯基金の非営利スポンサー「より強いコミュニティのためのネットワーク」を形容する際に使われた言葉を想起させる。

大衆を恐怖に陥れることが主目的である場合、当局は最も目立つ標的を攻撃し、自らの権力の射程を試すのである。

反ICE抗議行動

2025年夏、ロサンゼルスでは国境警備隊と移民・税関捜査局(ICE)捜査官による暴力に対する反乱が爆発的に広がった。これに先立つ数カ月間、メキシコ系・エルサルバドル系などのコミュニティ団体は、ストライキ・デモ行進・説明会、そして2月の「移民のいない日」のような時限ストを通じて、人々を調整し動員する能力を強化していた。ラテンアメリカ出身の農業労働者は一種の波状ストを展開した。作業員の多くが拘束や逮捕を恐れて自宅待機したり畑での労働時間を制限したりしたため、工業型農業には最小限の作業員しか残らなかった。これにより食料品価格が急騰し、トランプの支持率は低下した。

6月13日、暴動と衝突が全国に広がる中、連邦当局は抗議者にマスクを配布した疑いでアレハンドロ・テオドロ・オレジャナを逮捕した。検察は彼を「市民騒乱共謀罪」で起訴したが、裁判所は後に起訴を取り下げた。

抗議活動が沈静化すると、連邦政府はロサンゼルス・シカゴ・ワシントンDC・メンフィス・ニューオーリンズに州兵・国土安全保障省の部隊・米海兵隊を派遣した。2025年7月までに、こうした弾圧実験がプレーリーランド事件の舞台を整えていたのである。

プレーリーランド収容所。

弾圧のパターン

プレーリーランド事件は、強力な草の根運動によって揺さぶられた体制を再び安定化させようとする最新の試みである。抗議活動のインフラをテロリズムとして扱うことを常態化させ、懲罰的起訴によって被告を威嚇し、公判前拘禁とメディアによる恐怖キャンペーンによって孤立させることで支配権を取り戻し、弾圧のための新たな法的先例を打ち立てようとする企てなのだ。

当局は常に権力の境界を拡張しようと試みている。ある社会運動の犯罪化に失敗すれば、別の場所で再挑戦する。望む法的先例を打ち立てられなくとも、その試みが社会運動を攪乱し、潜在的な抗議者を萎縮させることで、利益を得るのである。

長年にわたり、米国政府による動乱鎮圧の試みは、繰り返しアナキストを照準に収めてきた。アナキストが用いる戦術と戦略は、効果的で、波及しやすく、再現も容易である。その結果、それらは社会への支配を強化しようとする者に深刻な挑戦を突き付けている。

連邦当局は弾圧作戦の中で、活動家を罠にかけ、家宅捜索を行い、陰謀論を拡散してきた。裁判官・メディア・一般市民に対して虚偽を述べてきた。様々な社会正義問題に関わる抗議者や提唱者に対して無差別に暴力を振るってきた。機会さえあれば常に、将来的に自らの権限を拡大する法的先例を確立しようとしてきた。例えば2017年、ワシントンDCの検察当局は、抗議活動中に黒いものを身に着けるだけで共謀行為になるとする訴訟を起こしたが、これは失敗に終わった。2020年の抗議活動では、検察は路上にいるだけで犯罪意図の証拠になると主張したが、これもほぼ失敗に終わった。ジョージア州の検察は、コップ・シティ反対デモへの参加・保釈基金への寄付・募金活動全般を組織犯罪行為と見なそうとしている。この訴訟が成功する見込みは低いが、弾圧の著しい進展を示している。

しかし、政府が常に敗北するわけではない。

2025年1月、ブライアン・ディピッパは、ピッツバーグの大学キャンパスでトランスフォビアの講演者に対する抗議行動の最中に発煙筒を投げつけた容疑で、懲役60カ月の刑に服し始めた。ベイエリア出身のアナキスト、ケイシー・グーナンは、警察によるガザ連帯テント村への攻撃への報復としてカリフォルニア大学バークレー校のパトカーを焼いた罪で、懲役20年の刑に服し始めたばかりである。

これら全ての事例が一定のパターンを示し、共通の枠組みで理解できるのなら、効果的な解決策をもたらし得るのは、大胆な集団的行動だけだ。

2025年7月4日のデモ中、プレーリーランド収容所で打ち上げられたとされる花火の映像。

長期的視点

“世界中で、国家や警察組織は、同じ目的を達成するために同種の戦術の中から手段を選択している。具体的な手段の選択は情況により異なるが、選択肢の種類と根本的な目的は共通している。”

弾圧を世界的視点で捉える

ヒエラルキーと不平等の維持には、常に弾圧が伴う。不平等が著しい資本主義社会では、日常生活の多くが「犯罪」や犯罪化された生存手段と化している。そして政府は、こうした犯罪化された生存形態を利用し、苦境にあるコミュニティへの広範な攻撃を正当化する。社会運動がこの不正のパターンに抗する場合、弾圧の対象として選び出される。

プレーリーランド事件に至るまでの数年間に世界各地で起きた弾圧を見れば、同様のパターンが世界的に展開してきたことが分かる。

ロシアでは、2017年の「ネットワーク」事件において、ロシア秘密警察が活動家を拉致し、車に武器を仕込み、電気拷問に掛け、でっち上げられたテロリスト・ネットワークへの参加を認める虚偽の自白書に強制的に署名させた。こうした警察手法はその後、ロシアで標準的な手順となった。フランスでは、2023年の「Soulevements de la Terre(地球蜂起)」運動への弾圧が、暴力的手段で運動を解体できなかった場合、国家がどのようにして運動全体を「テロリスト」と中傷するまでにエスカレートするかを示した。同様に、英国政府は、パレスチナ・アクション(イスラエル国防軍への英国の支援に抵抗する直接行動ネットワーク)を支持するプラカードを掲げた約2700人を逮捕した。後に裁判官がこの禁止措置を違法と裁定した事実は、現代の弾圧形態が既存の法制度の限界をいかに押し広げているかを浮き彫りにしている。

従って、プレーリーランド被告らに対して用いられた戦術は、社会運動を標的とした世界的な国家的弾圧の傾向を反映している。弾圧手段の多くは、既存の法律を拡大解釈したり、逸脱したりして適用されている。ロシアの事例は、この道を更に進めば、どのような恐怖が待ち受けているのかを示している。

社会変革に関心を持つ全ての人は、プレーリーランド事件を注視すべきだ。検察側は本件を根拠に、拘置所外での抗議活動・抗議時の黒い服の着用・抗議時の花火の使用・逮捕者をグループチャットから外すこと・アナキズムのパンフレットの運搬・共犯者の密告を拒むことといった行為を犯罪化しようとしている。もし成功すれば、この事件は今後何年にも渡り抗議活動家に影響を及ぼす先例となるだろう。

現在までに、プレーリーランド事件の被告7名は、脅迫に屈して検察との司法取引に署名させられている。これらの司法取引は、程度の差はあれ、他者の犯罪関与を示唆する内容を含んでいる。被告らは数カ月にわたる独房監禁・突然の移送・平均500万ドルに上る懲罰的に設定された高額保釈金・必要な服薬の拒絶・弁護士との面会制限・脅迫に曝されてきた。複数の被告は、全裸検査を毎日繰り返し受けていると報告している。ロシアの拷問事件と同様、被告に協力的な司法取引への署名を強要する慣行は、社会運動と連帯の可能性そのものの弱体化を意図しているのである。

支援イベントでの横断幕。


待ち受けるもの

全米各地で、ドナルド・トランプに忠実な連邦・州当局が異議を封じ込める戦略を試す一方、民主党系州当局は、有権者を刺激せずにこの「秩序」を維持するための協力方法を模索している。テキサス州では、警察・連邦捜査官・裁判官が、社会変革を求める者を将来的に弾圧するための手法を実験している。ストップ・コップ・シティ運動の弾圧で何十人もが根拠のない容疑で起訴されたように、プレーリーランド事件の被告達も懲罰的に起訴され、保釈を認められず、弁護士や公衆から隔離され、脅迫されて有罪の自白に署名させられている。

レネー・グッドとアレックス・プレッティの殺害事件は、この道の先に待ち受ける事態を示している。こうした法外な公開処刑においては、立法府も司法府も全く機能しない。行政府が標的を選び、引き金を引き、その後で被害者をテロリストとして有罪と宣言するのである。全米各地のデモ参加者がこれらの殺害に対して示した緊急性と断固たる姿勢は、プレーリーランド事件への対応においても模範としなければならない。

裁判が近づくに連れ、この事件は、進行中の反ICE抵抗運動における根本的懸念として、世間の中心的関心事にしなければならない。弾圧の流れを変えるためには、非協力的な被告全員を支援する必要がある。

トランプは、警察・裁判官・裁判所・連邦機関・メディアなど、自らの支配下にあるあらゆる力を総動員して権力を維持しようとしている。自らの支配が脅かされれば、政府に無制限の権力を与える手段として、可能な限り多くの人をテロリストと非難するだろう。街頭でICEを打倒し、権威主義の台頭に抗う行動を取る全ての人々を支援することで、私達は怒りの矛先を、実際に国内外のコミュニティを恐怖に陥れている者――政治家・富裕層・彼等が頼みにしている武装傭兵達――へと向け直すことができるのである。


付録:プレーリーランド事件のタイムライン

7月4日:ネイザン・バウマン、ミーガン・モリス、ジョイ・ギブソン、ザッカリー・エヴェッツ、セス・サイクス、イネス・ソト、エリザベス・ソト、サヴァンナ・バッテン、マリセラ・ルエダの9人が逮捕される。

7月5日:ミーガン・モリス宅が家宅捜索される。オータム・ヒルが逮捕される。

7月中:FBIが活動家達・その家族・友人・その他関係者の自宅を家宅捜索する。

7月6日:Des(ダニエル・エストラーダ・サンチェス)がテキサス州ガーランドの自宅から同州デントンへZine(ジン)を運搬中に逮捕される。警官がDesの自宅とデントンのアパートを家宅捜索。デントンのアパートでは誰も逮捕されていない。

7月8日:トーマスの自宅が家宅捜索される。当局がトーマスを尋問し、彼はこれに協力する。7月14日付けの刑事告発書によれば、「トーマスは、銃撃の翌日の7月5日、午後8時までチャーチル・ウェイの住宅を出なかったと述べた。午後8時、彼はテキサス州クレバーンの『デイズ・イン』で3人に会うために家を出た。トーマスはその後、彼等と銃撃の件およびプレーリーランド収容所周辺地域からソングを連れ出すことについて話し合ったと認めた。トーマスは実際にソングを迎えに行き、チャーチル・ウェイの住宅へ運んだ。」

プレーリーランド事件の被告達に対する弾圧で押収されたZine(ジン)。

7月10日:ジョン・フィリップ・トーマスが人身密輸容疑で逮捕され、500万ドルの保釈金を課される。彼は直ちに当局に多くの情報を提供し、これにより更に数人が逮捕される。

7月13日:ライネット・シャープが逮捕され、テロリズム訴追妨害の罪で250万ドルの保釈金を課される。

7月15日:ダリオ・サンチェスが逮捕される。ベンジャミン・ソングが逮捕される。

7月16日:被告達の友人や家族から、家宅捜索の際に捜査官が閃光弾を使用して大きな被害を与え、配偶者・家族・ハウスメイトを理由もなく拘束したと報告されている。あるケースでは、連邦捜査官が被告の子どもに体当たりし、逮捕するまで頭に袋を被せ、そのまま拘置所へ移送した。「怖かった。何が起きているのか分からなかった」と逮捕者は後に述べている。この尋問の際、捜査官は情報提供と引き換えに金銭の賄賂を申し出たが、当然拒否された。捜査官はまた、捜査に協力すれば「令状を破棄する」と持ち掛け、脅して証言を迫ろうとした。

7月18日:この日までに、7月4日のノイズデモに関わったとして15人が逮捕された。各人に州法および連邦法による複数の容疑が掛けられている。

8月7日:スーザン・ケントが逮捕され、「組織的犯罪活動への関与」と「テロリズム訴追妨害」で起訴される。

8月20日:ダリオが地方検事との合意に基づき、保釈される。

8月28日:ダリオが再逮捕される。地方検事は罪状を追加し、保釈金を引き上げ、自主出頭を強いて再審理に掛ける方針を決める。ダリオはテロリズム訴追妨害および物的証拠改竄の罪で起訴される。

9月2日:ダリオが釈放される。

9月22日:ダリオが「仮釈放条件違反」で再び逮捕される。当局は、ダリオが破壊装置についてGoogleで検索を行ったと主張する。しかし後に、弁護団によりその検索はダリオの保護観察官によるものと判明する。

9月23日:連邦当局がレベッカ・モーガンとリネット・シャープを勾留していると公式に確認される。

9月24日:ダリオが再び釈放される。

9月中:当局が再びイネスとリズの自宅を家宅捜索し、印刷機や製本資材を押収する。

9月22日~23日:14名の被告に対する連邦裁判所での罪状認否が行われる。

10月1日:テキサス州は14名の被告を州法違反で起訴し、全員に「組織的犯罪活動への関与」の罪状を追加した。10月11日現在、2名の被告には州法違反での起訴がない。州法違反で起訴された被告は計15名に上る。少なくとも13名は、連邦法と州法の双方で同時に訴追されることになり、両法廷で弁護を受ける必要がある。

10月15日:初の連邦起訴。オータム・ヒルとザッカリー・エヴェッツが連邦大陪審により、米国公務員に対する殺人未遂3件・暴力犯罪中の銃器発砲3件・テロリストへの物的支援1件で起訴される。

10月21日:ジャネット・ゲーリングが逮捕される。

10月28日:ケンデール在住のセス・サイクス(22歳)が、テロリストへの物的支援1件で起訴される。

11月6日:ジョイ・ギブソン、リネット・シャープ、ネイサン・バウマン、セス・サイクス、ジョン・トーマスの5名が、1件の「テロリストへの物的支援」について起訴前に連邦司法取引に合意する。

11月13日:オータム・ヒル、ザッカリー・エヴェッツ、ミーガン・モリス、イネス・ソト、リズ・ソト、サヴァンナ・バッテン、マリセラ・ルエダ、ダニエル・サンチェス・エストラーダの8名が、同一事件で連邦政府により共同起訴される。サンチェス・エストラーダを除く全被告は、暴動・テロリズムへの物的支援・爆発物の使用・殺人未遂・致死性武器の発射などの罪状で起訴された。サンチェス・エストラーダは「文書不正隠匿罪」および「文書隠匿共謀罪」で起訴された。

11月24日:スーザン・ケントが連邦当局に身柄を拘束される。レベッカ・モーガンとスーザン・ケントは、フォートワース連邦裁判所で「テロリストへの物的支援」という重罪1件について有罪を認めた。両名は最大15年の禁固刑に直面しており、判決は3月に予定されている。ケントは、州法に基づく「組織犯罪活動への関与」および「テロリズム訴追妨害」の第一級重罪については無罪を主張している。彼女の州裁判も3月に予定されている。

11月25日:DesがICE収容施設から解放される。

12月4日:Desが自ら連邦当局に出頭し、身柄を引き渡す。

1月5日:FBIとウェザーフォード警察の合同作戦でルーシー・フォウルクスが逮捕される。彼女はジョンソン郡保安官局への供述を拒否したとして、「テロリズム捜査妨害」2件で起訴されている。

2月9日:全ての被告がタラント郡拘置所に移送され、独房に収容される。当局は裁判に先立ち、裁判メモを含む所持品全てを没収した。


本当のプレーリーランド。